小さな会社でも上場できるの?TOKYO PRO Marketとは?

最近、TOKYO PRO Market(TPM)という市場が伸びている、という話をあちこちで聞く。調べているうちに、ふと、よからぬ考えが浮かんだ。

……これ、もしかして、うちみたいな小さいデザイン会社でも、上場できるのでは?

早速AIに聞いてみた。

まさか、小さなデザイン会社のうちでも上場できる?

ねえ。TPMって、数字の基準がないんだよね。ということは、うちみたいな小さいデザイン会社でも、上場できたりする?

できますよ。理屈の上では。

えっ、できるの!?やりましょう!

落ち着いてください。
あ・く・ま・で・も「理屈の上では」と言いましたよね。

でも、できるはきるんだよね?

はい。
TPMには売上・利益・株主数・時価総額みたいな数字の足切りが一切ないので身軽に上場できると言えます。
規模が小さいこと自体は、上場できない理由にはなりません。

売上や株主数の制限がないのってすごいじゃん。うちでもいけるじゃん。

その顔、嫌な予感がします。

「小さいから無理」は、理由にならない

そもそも、どれくらい小さい会社が上場してるの?

2025年にTPMへ上場した会社で、いちばん売上が小さかったのは、ゼロ円です。
これから薬を開発する創薬ベンチャーで、まだ売上が立っていないので、参考外としても、その次がSaaSの会社で1.7億円。
前の年だと、経営コンサルの会社が3.2億円で最小でした。

あれ。それくらいの規模感なら現実的かもね。

そうですね。
業種で見ても、サービス業や情報通信の会社がたくさん上場しています。
デザイン会社も、その分類と見てもいいでしょう。

やっぱり、ほんとにいけるんだ……(ニヤニヤ)

その「ニヤニヤ」、あとでちゃんと回収しますね。

じゃあ、何が「壁」なの?

じゃあ、数字が壁じゃないなら、何が壁なの?

ずばり、「ちゃんとした会社か」です。

急にふわっとしたな・・・ちゃんとした会社??

具体的に言うと、TPMは数字の基準がないかわりに、「上場適格性要件」という実質的な審査があります。
ざっくり5つ。
・事業が公正か。
・ガバナンスと内部管理の体制が整っているか。
・きちんと情報開示できるか。
・反社会的勢力と関わっていないか。
・上場後1年分の運転資金があるか。

なるほど。事業の規模や収益じゃなくて、体制を見られるのか。

そうです。
たとえば、社長の鶴の一声で何でも決まる会社とか。
経費と社長個人の財布が、うっすら混ざってる会社とか。
就業規則がなんとなくふわっとしてる会社とか。
そういうのを、ぜんぶ「会社らしく」整える必要があります。

・・・・・・。

なぜ、目をそらすんですか。

ひとりでは上場できない

ちゃんと体制さえ整えれば、自力で申請できる?

できません。
TPMに上場するには、「J-Adviser」という東証公認のパートナーと契約するのが必須です。
審査も、上場後の面倒も、基本この「J-Adviser」の方たちが見ます。

伴走者がいるんだ。心強いね。

心強いですが、契約を切られたらそこで終わります。
あと、当然ながらタダではありません。
J-Adviserへの費用、監査法人への監査費用など、一般市場よりは安いとはいえ、それなりにかかります。

やっぱりそれなりに負担はあるんだね。

そうですね。でも一般市場に比べればかなり負担は少ないと思いますよ。

資金調達できるのか?

比較的簡単に上場できるのはわかった。
うち、上場したら、お金、いっぱい集められる?

ぶっちゃけ、集められません。

えっ?

TPMはプロ投資家しか売買できないので、市場での取引はとても静かです。「上場して一気に資金調達!」みたいなことは、基本、起きません。

えっ。じゃあ、なんのために上場するの?

良い質問です!やっと本題に来ましたね。

調達できないなら、何のため?

資金が目的じゃないなら、TPM上場って、結局なにが手に入るの?

「信用」と「認識の変化」です。

ふむ。

「東証の上場企業です」と言えるだけで、取引先からの見られ方も、銀行からの見られ方も、採用での見られ方も変わる。
中身が同じ会社でも、世間の“認識”がアップデートされる。
さらに、ここを足がかりにして、将来もっと大きな市場へステップアップしていく会社もいます。

それって・・・
まさに、うちが普段クライアントにやってる仕事に近いじゃん。会社の“認識”を、デザインで設計しなおす、っていう。

そうですね。あなたたちが『デザイン』やっていることを、『上場』という制度を使ってやる、とも言える。規模の勝負じゃなくて、「どう認識されるか」の勝負です。

なんか、急に、上場したくなってきたな。

では、さっきの「ニヤニヤ」、回収します。
お金は集まらない。体制づくりは大変。費用もかかる。
身軽ではあるけど、大変なのは変わらない。
それでも“認識”のために挑む価値があるか——
それを決めるのは、数字ではなく、あなたの覚悟です。

うっ、覚悟・・・・重い。

身軽な市場の話なのに、最後だけ重くして、すみません(笑)

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1974年1月31日生まれ B型。茨城県日立市出身。大学進学を機に上京し、お笑いを志すも挫折。Macに出会い、脳天ぶち抜かれ、デザインに目覚める。 (中略) 2024年、入居していたシェアオフィスが廃業するという、嘘みたいな理由で、移転を強いられる。同年、求人を出したら50人応募があったことにいい気になり、1年で10名を採用。本人談「完全に調子に乗ったけど、いい人ばかりだったから、どうしても入ってほしかったんだ」 自称、パワーポイント日本一&IR業界における文系最強企業。 続きはこちらから → https://incdesign.jp/junsuzuki/

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